学ぶ、働く、楽しむ等の我々の社会生活は、全て自分以外の他者との関わりの中で価値が生み出され、他者との関わりそのものが社会生活の手段と目的の両面の意義を持っています。人間の文明は、他者と交流し、お互いの意見を交換し、自分と他者との考えの差異を把握し、新たな考察や知見を蓄積することで進歩してきました。人間同士の交流こそが文明発展の源であると考えられます。

　これまで、人間が多数の他者と社会的に交流する場合、物理的に同じ場所に集合し、面談する方法で行われてきました。最近になって、２０世紀末以来、電話、メール、インターネット等の新しい情報通信環境が勃興し、パーソナルコンピュータによる情報通信環境が社会生活の重要な要素になってきました。新しい情報通信環境は、これまでの物理空間での交流にない新しい可能性を持つとともに、学校、会社、家庭などの人間同士の社会的な関係自体を大きく変革する力を持つと考えられます。

当社は鳥取県ＳＢＩＲプロジェクトで開発された新しい遠隔コミュニケーションシステムをベースとして、遠隔教育や遠隔協調作業、遠隔コミュニケーションなどの応用分野に対して、お客様と密着して、実践的、総合的な支援ツールを開発・提供し、サイバースペースによる情報革命時代の新しい社会的コミュニケーションシステム開発のパイオニアとして貢献していきたいと考えております。

　昔、ギリシャのアカデミアの森に哲学者達が集まり、自由闊達に議論を深め、人間社会の文明の源となる発想や考え方を生み出しました。当社はお客様とご一緒に考える視点を持ちながら、インターネット技術を活用し、場所と時間の壁を克服して、物理空間を補い、あるいは代替できる、効用の高い多人数協調作業環境を提供することで、現代のアカデミアの森を具現化し、学習・労働・娯楽などの、人間の崇高な社会生活の拡張に貢献していく所存です。

代表取締役　鈴木　元